ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

湯を沸かすほどの熱い愛

日本/’16年製作/中野量太監督 余命宣告をうけた母親が、家族と向き合っていく死と再生の物語。 さりげない描写が記憶に残り、伏線として鮮やかに回収されていく巧みな脚本に唸る。よくある余命モノであるにもかかわらず、観終わったあとの清々しさたるや…

さらば、わが愛 覇王別姫

香港/’93年製作/チェン・カイコー監督 京劇が巻き込まれた時代のうねりと、翻弄され続けた役者の物語。 文化芸術と時代は切っても切れない関係で。時の権力者を利用し、利用されるのが世の常で、これは世界中どこでも変わらない。中国の変革の歴史絵巻の…

蜘蛛巣城

日本/’57年製作/黒澤明監督 妖しの予言に踊らされ城主となった男の破滅までを描く。シェイクスピアの戯曲「マクベス」を戦国時代に置き換えた作品です。 どうも地味な印象なのは、能の様式美を映画で表現しようとしているからで、きっと好みの問題。どう…

スーパー・チューズデー 正義を売った日

米/’11年製作/ジョージ・クルーニー監督 陰謀渦巻くアメリカ大統領選挙の予備選挙陣営を描く。 信念と欲望。政治を志すのは正義の心であり、勝利をつかむのは駆け引きであるということ。大統領選がビジネスになっているアメリカではあるけれども、大小の…

ラ・ラ・ランド

米/’16年製作/デイミアン・チャゼル監督 ジャズピアニストと役者の卵が夢と現実の狭間に揺れる。アカデミー賞監督賞はじめ6部門受賞作です。 往年のミュージカル映画を観ているかのよう。目新しさはないけれど安心して観られるというべきか、安心して観…

未来のミライ

日本/’18年製作/細田守監督 妹が生まれて両親の愛情に疑問を抱く少年が遭遇する不思議な出会い。 さて、なんだったのか。視点が子育て世代側だから、「こういうことでグズったりするよね」とはなっても「こういう感情だったなあ」という自分事にはならな…

3CASTS vol.14

日本/公演終了/オムニバス形式 3人/組によるパフォーマンスを上演する京都のショーケースイベント。今回は、石川信子、牛嶋千佳、アミジロウの3者によるものを観劇。 一本目は石川『時間がない人のための卍-光子の不在-』。谷崎潤一郎の四つ巴な色恋…

日の名残り

米・英/’93年製作/ジェームズ・アイボリー監督 イギリスの貴族のもとで働いていた執事が思い出す昔日。ノーベル賞作家カズオ・イシグロの小説を映画化したものです。 じっくり、たっぷり、文芸作品。自分の考えを押し殺すことが執事の「品格」であると信…

シンプル・プラン

米/’98年製作/サム・ライミ監督 墜落した飛行機から大金をみつけた男たちの平凡な人生が狂っていく。 このままでいたくないという欲望が、犯罪の連鎖を生む。単純な計画だったはずが行き当たりばったりにどんどん悪い方悪い方へ進んでいき、最後はカタル…

快盗ルビイ

日本/’88年製作/和田誠監督 上階に引っ越してきた女と冴えない男が一緒に怪盗を目指す。マルチクリエイター和田誠の第2作目です。 時代性というものもあり古くなってしまった部分は多いですが、邦画ではいまだ珍しいほどのお洒落な映画。詐欺や銀行強盗…

ヒトラー暗殺、13分の誤算

独/’15年製作/オリバー・ヒルシュビーゲル監督 ヒトラーの演説会会場に爆弾を仕掛けた男の数奇な半生を描く。 ひとくくりの単語で終わらせがちなナチスとレジスタンスを、映画となることでフィクションではあるけれども、人間として認識できるその効果は…

オースティン・パワーズ

米/’97年製作/ジェイ・ローチ監督 人気絶頂だったスパイがコールドスリープで新たな時代に現れ大暴れ。人気シリーズの第一作です。 007やビートルズなどパロディ満載のお下劣おバカ映画。アメリカンジョークの面白さはわからないところが多いものの、そ…

Grow!!

日本/公演中/ナゴコン 感想、後ほど。。。

1001

日本/公演中(ソワレ)/少年王者舘 感想、後ほど。。。

芸術家入門の件

日本/公演中/ブルドッキングヘッドロック 感想、後ほど。。。

野性の恋

日本/公演初日/悪い芝居 感想、後ほど。。。

殿は殿

日本/公演中(再演/マチネ)/ポップンマッシュルームチキン野郎 感想、後ほど。。。

A Love Supreme~至上の愛~

ベルギー/公演中/ローザス(サルヴァ・サンチス、アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル振付) 感想、後ほど。。。

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

米/’11年製作/スティーブン・ダルドリー監督 911で父親を亡くした少年が、誰にも話せなかった絶望に向き合う。 神経質気味な子供のことを心配し続けた両親の愛情にあふれたバックアップは、個を尊重としながら適切に少年を導く。歴史のピリオドを題材と…

女子ーズ

日本/’14年製作/福田雄一監督 ランダムに選ばれた女子たちが、仕事の合間を縫って戦隊ヒロインとして怪人と戦う。 脱力コメディといえばの福田作品。これでもかな豪華キャストでこれでもかなトホホ映画をつくるそのセンスたるや。往年の特撮モノとチャー…

熱狂

日本/’17年公演(再々演)/劇団チョコレートケーキ(古川健作、日澤雄介演出) ナチスが台頭した30年代前後のドイツにおいて、いかに大衆の支持を固めていったかを描く。 全世界が知ることとなる暴走までの軌跡。そこにあるのは使命感と謀議謀略と、大…

自己紹介読本

日本/’18年公演(再演)/城山羊の会(山内ケンジ作・演出) とある広場に集まった人々の群像劇。 これだけシリアスなのに笑いが起き続けるというのは、凄い。ちょっとした仕草やズレを観察し絶妙に戯曲化されていることで、自分のコントロール外で笑いが…

GS近松商店

日本/’15年公演(再演)/新歌舞伎座公演(鄭義信作・演出) 田舎町で暮らす人々を取り巻く哀しき金と恋の物語。初演はテント芝居な、近松門左衛門の「曾根崎心中」と「女殺油地獄」をベースにした作品です。 故郷は息の詰まる場所であり、抜け出すには死…

セールスマンの死

日本/'18年公演/KAAT神奈川芸術劇場(アーサー・ミラー作、長塚圭史演出) 家族を持ち、セールスマンとして生きた男の希望と絶望を描く。アメリカの劇作家ミラーの代表作です。 手に職があるわけでない根無し草だからこそ、何か自分がそこに生きたという…

あの記憶の記録

日本/’17年公演(再々演)/劇団チョコレートケーキ(古川健作、日澤雄介演出) イスラエルに住む家族が、語られなかったアウシュビッツの記憶をこじあける。様々な賞に輝く劇団、初鑑賞です。 ホロコーストを題材にした人間ドラマは、海外戯曲かと誤認す…

学校

日本/’93年製作/山田洋次監督 夜間中学に通うさまざまな境遇の生徒と教師の交流を描く。 幸せとは、学ぶとは、生きるとは。最も身近であり、それでいて最も難しい設問について、じっくり考える機会なんてほとんどなくて。でもこうして1本の映画と出会う…

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅

米/’16年製作/デイビッド・イェーツ監督 法律で禁止されている魔法動物をまちに放してしまったことから巻き起こる騒動を描く。「ハリー・ポッター」シリーズのスピンオフ作品です。 英文学ファンタジーはアメリカナイズされるとこうなってしまうのか。設…

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?

日本/’17年製作/新房昭之監督 不思議なガラス玉の力でパラレルワールドを渡り歩く甘酸っぱい青春模様。岩井俊二の原作をアニメ映画化したものです。 映像はハイクオリティですが、いまいち入ってこないもどかしさ。積み重なる「もしも(if)」の世界がご…

劇場版 ソードアート・オンライン オーディナル・スケール

日本/’16年製作/伊藤智彦監督 VR世界での死闘から生還した者たちを狙った、ARゲームシステムの陰謀に立ち向かう。川原礫によるライトノベル及びそのテレビアニメの映画版です。 おおもとは未見での鑑賞。キャラクターや設定の理解にはそう時間はかからず…

夜は短し歩けよ乙女

日本/’17年製作/湯浅政明監督 片思いの相手に一歩踏み出せない青年と黒髪の乙女との不思議な一夜の物語。森見登美彦の同名小説のアニメ映画化です。 原作が描く1年間に及ぶ青年の孤軍奮闘を夢と現実が入り混じる一夜のお話にアレンジ。知的ユーモア供給…