ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「スターラインエクスプレス」


日本/公演中/劇団有馬九丁目(岡崎マサフミ作・演出)


宇宙のとある銀河系、悪夢のような大事件のあと個々に遮断された星々を、そして人々の心をも、つなごうと走り続ける物語。阪神間の学生演劇交流会・通称「それかん」を母体とした「劇団有馬九丁目」による第二回公演です。前作も観劇(→id:totte:20110109)。
昨年「現代は疾走しなさそう」と書いたら今度は「あくまで走る」に急転換していてビックリしました。3.11とハシズムの影響が色濃く表れた作品になっていて、設定はSFではあるけれど根底は今を生きる若い世代の決意表明だと受け止めました。滑舌と声の飛びにやや難有りですが、パフォーマンス性は高く面白い。物語も演出も演技も焦り過ぎのきらいがありますが、その焦燥感もまた共感できます。
役者。主役・城本悠太の声が良い。ヒーロー顔では決してないけど段々気にならなくなりますね。そして悪役・窪田裕仁郎も良し。