ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

風の谷のナウシカ

日本/’19年公演/松竹(丹羽圭子・戸部和久作、G2演出)


世界の真実を解き明かすべく立ち向かう少女の姿を通して人と自然の共生を描く。同名アニメ映画の原作でもある宮崎駿による漫画全7巻を新作歌舞伎として上演したものです。
通しで7時間に及ぶ超大作。映画で描かれたのは原作の2巻までで、その結論を根本から揺るがす事態が判明する残りの5巻分も含めて上演した力技に驚嘆です。歌舞伎の定番を織り交ぜたエンターテインメント作品の色が強いのと、G2らしい大味な演出とはいえ、こういうアプローチは様々あってもいい。歌舞伎とアニメは「紙芝居」という意味で相性が良いのかもしれません。
ナウシカ役に尾上菊之助クシャナ役に中村七之助