ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「プルートゥ PLUTO 鉄腕アトム「地上最大のロボット」より」

日本/'15年公演/Bunkamura(谷賢一上演台本、シディ・ラルビ・シェルカウイ演出)


大規模な戦争が起こったあとの世界で、人間とロボットの連続殺害事件の背後にある陰謀が明らかになる。手塚治虫の漫画「鉄腕アトム」の一編を浦沢直樹がリメイクした話題作を原作にした演劇作品です。
シェルカウイは、今作でアトムを演じた森山未來と『テ ヅカ TeZukA』(未見)を上演した振付師・演出家。手塚治虫との相性は抜群という訳なのでしょう。ロボットの制御システムだったり、場面転換だったりを視覚的に司る白い人間たちの動きは振付師ならでは。ただ、平ぺったい画面構成が続くのと、脚本としてイラク戦争という社会的背景をえぐりとれていないため、飽きてしまう。
刑事ゲジヒト役に寺脇康文。悪くはないけれど、外国人でやってほしかった。