ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「パン屋文六の思案〜続・岸田國士一幕劇コレクション〜」

日本/'14年公演/NYLON100℃(岸田國士作、ケラリーノ・サンドロヴィッチ潤色・構成・演出)


近代演劇の父・岸田國士の一幕劇をKERAが構成し直した「岸田國士一幕劇コレクション」の2作目*1菊田一夫演劇賞受賞作です。
1戯曲を前後編のように分け、2戯曲ひとまとまりで構成している印象。前作よりも作品のつながりが薄いように感じました。それでも、ありきたりではない、されど特別でもない多種多様な恋愛模様が楽しめ、ポップな美術・衣装もあいまって、大人のおもちゃ箱のよう。ストーリーでは、倦怠期の夫婦が1週間の関係解消契約を結ぶ「世帯休業」が非常にコミカルで面白かったです。
志賀廣太郎の佇まいと、松永玲子の表情に引き込まれました。緒川たまきは相変わらず魔性。

*1:前作『犬は鎖に繋ぐべからず』→id:totte:20081128