ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「ガラスのエイリアン」


日本/公演終了(ソワレ)/空宙空地


池の見える分譲マンションの一室で、社会に馴染めない人々が織りなす悲喜交々。おぐりまさこ率いる名古屋の演劇ユニット「空宙空地」による、作演を担う「スクイジーズ」主宰・関戸哲也をメンバーに加えての最新公演です。長編(関戸哲也作・演出)+短編(おぐりまさこ作・演出)で構成。
極端に神経質な人々。左右のバランスに敏感な女性と、足の踏み位置に違和感を覚える男性。おかしさを含みながらも、おかしくない人間なんてこの世にいないんじゃないかと思えてき、笑っていた自分が笑われているかのようなヒヤリとした感覚も抱く。ガラスに依存した人々の心の脆さ。池の底に沈む少女のストーリーは蛇足であり、また姉への葛藤が少し薄っぺらかったのが残念でした。
役者としてのおぐりまさこが贔屓。もっとメインで出て来てほしい。