ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「鉄槌」


日本/公演終了(ソワレ)/虚構オメガ(長谷川公次郎作・演出)


街の中にある深い雑木林で生死に揺れる人々の光と闇。「虚構オメガ」は2度目の観劇です。
舞台だったり会話だったり、そこはかとなくB級遊撃隊チック。少なくとも生も死も平等に与えられている訳で。それなのに過去に生きることの辛さたるや。誰も救われも解決もしていないけれどはからずも重荷を分担できたことで彼らも前を向き始められるのでしょう。新しい生命を宿した夫婦のラストシーンは蛇足の感もあるけれど、鉄槌を降ろしきれなかった作家の弱さと優しさにホッとしました。
役者陣にこれといった感想がなく。あまりないことなので不思議な感覚。