「ピンポン」
日本/'02年製作/曽利文彦監督
卓球に励む高校生たちを通して才能とはなにかを問う。松本大洋の同名漫画の映画化です。観るのは10数年振り2度目。
空を飛ぶ超卓球。公開時はそんなビジュアルの奇抜さばかり取り上げられていた記憶があります。しかし原作は卓球漫画を哲学書にまで高めたと僕は思っていて。漫画原作映画の惨憺たる結果が多い中で、この映画は映画作品としては特筆すべきところはないけれども、失敗はしていないという点ではそれなりに評価されてもいいのではないでしょうか。精神世界の目がくらむホワイトスペースが印象的。
公開後もなにかと世間を騒がせた窪塚洋介がやはり輝く。ARATA(現・井浦新)、中村獅童、大倉孝二の演ずる群像劇的側面も大きい。