ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「ハンサムな大悟」


日本/公演中(ソワレ)/ロロ(三浦直之作・演出)


男性器から生まれてきた男の子が大地と寄り添いながら成長する一代記。噂を耳に「ロロ」初観劇です。
中学生レベルのネタの数々に苦笑しながらも、それがいつの間にか古事記のような神話へと昇華されていく快感。ビジュアルよりも、台詞の美しさが大きいと思います。まるで詩の朗読を聞いているかのようでした。母なる大地と離れられなかった男は不存在の父の影響によって文字通り自立する。ずっと死が身近にある中で彼はそれぞれに立たせてもらっていたのかもしれません。
劇団員のみの公演でも、物足りなさはなく。板橋駿谷、亀島一徳、篠崎大悟、望月綾乃、森本華。良い。