ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「酔筆奇術偏狂記」


日本/公演終了(マチネ)/劇団レトルト内閣(三名刺繍作・演出)


和歌山の呉服店の若旦那の半生を通して、戦争を挟んだ時代のうねりの中にあった日本奇術史を描く。関西の劇団「レトルト内閣」による公演です。主宰の実の祖父のお話だとか。初観劇。
ぬるい。確かに劇団が掲げる「エレガンス」と「ロック」の片鱗はあるけれど、それが今作を観る限りでは作品を体現しきれていないように感じます。また奇術という分野の「天才」を舞台に登場させる必要がある作品であり、天才ではない役者によってどのように提示できるかが肝であったのですが、難しいのは承知ながらも中途半端感が否めなかったです。
役者は派手なのに存在感が薄くて。妹役の福田恵はよかった。