ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「マクベス」

日本/'13年公演(再演)/W・シェイクスピア作、野村萬斎演出


魔女の予言により王になった男の盛者必衰を描いた「マクベス」を狂言師野村萬斎が演出した作品です。シェイクスピア狂言風にアレンジする企画の2010年に上演された3作目の再演だとか。
マクベス」を観るのは3本目。今作のマクベスは完全に中間管理職でした。能力に見合わぬ大それたことをしでかした上に、最後は魔女のせいにする様はなんとも不恰好で哀れ。狂言の様式美には見惚れるところも有るものの、マクベスの苦悩がかなり矮小化されて感じられてしまい興醒めしてしまいました。
マクベス夫婦は固定し、周囲の人間を3人の魔女が変化するという趣向は良かったと思います。