ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「わが星」

日本/'09年公演/青年団リンク・ままごと(柴幸男作・演出)


ある星が誕生してから消滅するまでの途方もない時間をドラマティックに描く。劇団「青年団」から派生し現在は独立して活躍中である「ままごと」の岸田國士戯曲賞受賞した代表作です。初見。
四拍子のメトロノームに乗せて80分間"歌い切る"。段取りの多さときっかけの揃いに感嘆をもらしながらそのパフォーマンスが目的でなく手段であることを理解。小さな円形舞台が団地のひと部屋になり、いつの間にか宇宙に変わり、観る側はまるで星間飛行の搭乗員になったような気持ちになります。消滅した星の光を遠い星から眺める少年とそれを見守る成長した自分、少しずつ離れていく地球と月との生涯の友情、色々変わりつつも変わらない家族の日常。この"星"に生まれて良かったと思ったら温かい涙が溢れました。
少女ちーちゃんと月ちゃんの「おままごと」がそのままこの芝居なんだなと。