ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「アーティスト」

仏/'11年製作/ミシェル・アザナヴィシウス監督


無声映画の往年の男スターがトーキーの波に乗れず落ちぶれていく様と、彼を慕うトーキーの若手女スターの姿を描く。無声映画で第1回以来のアカデミー作品賞に輝いた変り種です。
無声映画というものはチャップリンくらいしか観たことなかったので、自分にとってはほぼ"新しい"手法。台詞が排除されることによってより雄弁に役者の気持ちが語られるのですね。ハリウッドで撮られたフランス映画ということで最後はハッピーエンドなのが嬉しい。「サイレント」はもう流行ることはないだろうけれど、たまにはこういう作品があってもいいよね。勿論傑作に限りますが。良い映画でした。
フランスの名優(らしい)ジャン・デュジャルダンの往年の名優振りがハマっています。いつの時代といっても通りそう。そしてヒロイン役ベレニス・ベジョのキュートさといったら無い。しぐさがいちいち可愛い。