ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「蒲田行進曲完結編 銀ちゃんが逝く」

日本/'97年公演/つかこうへい事務所(つかこうへい作・演出)


銀幕華やぐキネマの天地、京都東映撮影所を舞台に、『蒲田行進曲』の銀ちゃんと小夏とその娘の愛と生の物語。
つか芝居、きっと世代であったならどストライクで傾倒していたことでしょう。なにせ今でもかなり好きなのですから。今作は『蒲田〜』の7年後として、つかの別作品『幕末純情伝』の世界もリンクさせた作品。人が生き、人を愛するということを、これだけひねくれながら真正面から肯定してくれるものを僕は他に知りません。『蒲田〜』とこれは全く別の物語だと理解しますが、それでも良い芝居でした。
演技とは生命のもつエネルギーそのものだということを感じ取ります。銀ちゃん役山崎銀之丞、小夏役平栗あつみ、ヤス役吉田学、山本亨、春田純一。痺れる。