ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「何日君再来」

日本/'07年公演/Asian beat fiction(羽原大介作、岡村俊一演出)


中国と台湾の確執のなか、一人の少女の歌声を政治的に利用しようとする人間たちとその陰謀に立ち向かう日本人音楽プロデューサーの物語。アジアの歌姫テレサ・テンの半生を題材にしたフィクションドラマです。
何日君再来=イツノヒカキミカエル」。歌には作った側の意図とは違う意味を持たされるといったことはよくあります。それは現代でも変わらない。中国と台湾の関係は流動的でよくわからないし、テレサ・テンもよく知らない。唯一わかるのは、この芝居がおもしろかったかどうかだけ。僕はそれでいいと思うのです。そして結論は、先日観た『テンペスト』といい羽原大介脚本は大味だ、と。
筧利夫はなかなかいい仕事をしています。独特のクセがあまり鼻につかなかった。あとはまあ並列かな。つかこうへい役者が多かったのは演出家がそっち側だからみたいですね。