ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「人造都市〜何人か鏡をとりて魔ならざる者ある」


日本/公演中/浪花グランドロマン(たまご☆まん作・演出)


ネット上のコミュニケーションサイト利用者が巻き込まれるサイトの乗っ取りと一人の少女の影。毎年夏のテント芝居を軸に活動を続ける社会人劇団「浪花グランドロマン」(略称NGR)による20周年記念公演です。NGR、テント芝居共に初観劇。
テント芝居は前から憧れでした。舞台をというより小屋から、本当にゼロから自分たちの手で芝居を創りあげる過程。灼熱のテントの中硬い椅子に肩をすり合わせながら座り、聞き取りにくい台詞に耳を必死に傾ける観客。そう、何故かどこか一方通行じゃないんですよね。テントお約束の奥の幕が上る仕掛けや水火を使った演出。苛酷だろうけど、いいなあ。
作品はアングラ色の濃いもので、ぶっちゃけ心に響きはしなかったけれど「社会人劇団」を隙間無く20年やり抜いてきた強さ(?)が垣間見える芝居でした。声量がもっとあればなあ。