ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「君の名は」


日本/公演中/劇団どくんご(どいの構成・演出)


神社の境内地に掘っ立てのテントを立てて、道化に扮した役者たちが自分を探す見世物芝居。全国で旅公演を行う野外劇団「どくんご」による名古屋公演です。初観劇。
「お芝居」の原点はきっとこういうのをいうんですね。造り込み整ったものがすなわち良作なのではなく、そこに存在するだけの身体表現と現実から乖離した空間の異質さが激しく不安を掻き立て、かつ心地よい。たった6人で演じ、転換し、音照効果もこなす。どんどん装飾ははがされ、ついにはテントまでなくなってしまう。ベテラン劇団らしい削ぎ落としが見事です。
演技は「技」ではない、を地でいく役者たち。そのなかでサスペンダー姿の2Bがひときわ目をひきました。