ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「THE ANGELS WITH CLOSED EYES」

日本/'91年公演/第三舞台(鴻上尚史作・演出)


先日観た神戸大学はちの巣座『天使は瞳を閉じて』の第三舞台ロンドン公演版です。はちの巣座版はどうしたらよかったのかわからないという自分の不完全燃焼を改善するため、比較すべく観てみました。
やはりダンスの突っ込み方がうまい。ダンスの終わりを次のシーンに被せることで抽象舞台の場転をスムーズに見せている、逆に言えばそのために脚本上ダンスが挿入されていることを再認識です。そして曲の挟み方がやはり第三舞台独特だなと。あれだけポップスをそのままシーンの隙間にぶち込む勇気はなかなかありません。でもそれが不思議とマッチするんですよね。あれがないと鴻上のホンはしんどいので。何せ「明るい虚無」だから明るくなくちゃ。
役者が思ったよりピンとこなかったのははちの巣座の役者が悪くなかったからでしょう。でも天使の伊藤正宏がハマリ役なのは間違いない。それにしてもテンコは山下裕子よりも伊吹メソの方が好きですね、ただの見た目の好みですが。