ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

天使は瞳を閉じて

虚構の劇団『天使は瞳を閉じて』 [DVD]
日本/’11年公演/虚構の劇団(鴻上尚史作・演出)


放射能に汚染された世界から隔離されたまちを舞台に天使が見守る人々を描く。鴻上が第三舞台時代の戯曲を虚構の劇団としてはじめて上演したものです。
初演から30年以上経つ今もなお人気のある戯曲で、その言葉の力が衰えることはないし、これまで映像でも学生演劇の劇場でも何度も観ては涙を流してきた作品。一方で今回、東日本大震災での原発事故を経て作品のリアリティは各段にあがったのに、はじめて色褪せているように感じてしまいました。それがなぜなのか、見つめる天使とともに丁寧に考えようと思います。
旗揚げ作品のときからこの作品をやったらこういうキャストだろうなと思ったとおりの布陣。大杉さほりのテンコは予想以上に良かった。