ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「もののけ姫」


日本/公演中/劇団うんこなまず(高田悠史作・演出)


宮崎駿の名作アニメ映画『もののけ姫』を完全舞台化。大阪大学の劇団「ちゃうかちゃわん」の有志プラスアルファによる新劇団の旗揚げ公演です。
惜しい、ゆえに辛い。まんま「惑星ピスタチオ」です。おびただしいト書き台詞とパワーマイム、小道具は一本の棒のみ、装置なし、役者のスイッチ、そして群唱。大好きなジブリでかつ好みの芝居、のはずなのですが、どうも乗り切れなかったのが本音。役者は声がいいし動ける人が多くて面白かったのですが・・・。ひとつに、マイムがあまりにお粗末。ピスタチオをやるにあたってマイムのクオリティは絶対必要事項であるがゆえに、その拙さが前に前に出てしまっていて残念でした。あと、あの黒マントであれば是非黒手袋もつけるべき。抽象的なシーンに異様に素肌の手が目立つので。これ一つでかなり見栄えは変わるかと思います。
さらに音響が映画に引きずられ過ぎてて作品から浮いている箇所が多々。そのうえ無音暗転。照明も悪くはなかったものの物足りず。印象的な照明効果がいくつか欲しいところ。もう完全好みですが、転がしからの打ちがもっと欲しかったですね。