ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「モスラを待って」


日本/公演中(再演)/ピッコロ劇団(鄭義信作、内藤裕敬演出)


人間関係最悪の映画の撮影班が大晦日深夜におくる人間ドラマ。兵庫県立の「ピッコロ劇団」が鄭義信内藤裕敬を招き昨年打った公演に、もと宝塚の剣幸を迎えての再演作品です。ピッコロの舞台は初観劇。
一幕もので役者はほぼ出ずっぱり、そこまで大人数でもなく狭い舞台でもないのに舞台上にひしめき合ってるように見せた演出力。それぞれにそれぞれの人生があり、ちょっと薄っぺらい気もしましたがそれを描き出す作家力。二つの力が合わさったことで飽きさせない芝居に仕上げられていました。もっと内容的にも視覚的にもゴチャゴチャして欲しかったですが。かなりスッキリした印象で人物相関図に合ってない感じ。全編関西弁ってのもまた雰囲気があって良し。
タイトルの「モスラ」がいたるところで活きています。各々にそれぞれの「モスラ」がいるんですね。