ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「舞台は夢」

日本/'08年公演/ピエール・コルネイユ作、鵜山仁演出


家出した息子の安否が気にかかる老人、彼が頼った魔術師が見せる夢幻の世界。
きっとこの作家は芝居が好きで好きでたまらなかったのでしょう。ラストに全てが表れています。タイトルの意味が明かされるラストはよく考えてみれば早々とネタバレしそうなレベルなのに、それをそうと見せない役者の技量。大団円で楽しく終われるのはなかなかあることではありません。天井から一枚布が降ってきて舞台を包むのはどういう仕掛けなんですかね。
豪華な役者陣の演技に釘付けでした。堤真一は本当にもう、すごい。秋山菜津子もさることながら、ワキである高田聖子の存在感はそれに負けず劣らず。それでも段田安則ですかね。