ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「贋作・罪と罰」

日本/'06年公演(再演)/NODA・MAP(野田秀樹作・演出)


粗筋は過去に何度も書いているので割愛します。分割して何度か観てるほど好きな作品なのですが、通して観たのは久しぶりです。
あらためて感じたのは、役者の台詞回しの速さと場面転換の巧みさです。前者は野田らしい心地よいリズムなのですが、よくよく想像してみるとかなり役者は大変でしょう。そして布や舞台装置のバーや椅子を活用した場転は芸術的とまでいえます。この2つが芝居に素晴らしいテンポをもたらしているのでしょうね。獄中から手紙を読む横で「わたしの彼方」である坂本竜馬が暗殺される、切ないけど不思議に明るいラストが好きです。
松たか子古田新太段田安則野田秀樹。この4人は完璧に近い。特に古田新太は特筆すべき、あの顔でカッコイイなんて卑怯です。周りも面白い役者が固めているため安定感があり何度観てもステキ。