ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「からっぽの湖」

日本/'08年公演/AGAPEstore(桝野幸宏作、G2演出)


小さなとある村の湖に潜むといわれる怪獣に惹き寄せられた、どこか曰くあり気な人たちの交流を描く。松尾貴史とG2の演劇ユニット「AGAPEstore」の最新公演です。ここの観劇は4作目*1
どこにでもある湖の怪獣騒ぎが収まり廃れた後という設定が面白かったです。交流を通して登場人物たちの辿り着くさまざまな思いが結局どうなるかは見せず、怪獣騒ぎのような一夜の夢の話のように。劇団「ダンダンブエノ」作品を彷彿させる展開及び雰囲気でした。とりあえず松尾貴史のダチョウの真似が上手かったことだけ記しておく。
舞台を完全には暗転させないまま舞台上の役者がその他キャラに移り変わり、それぞれの人々の過去をちょくちょく挟み込んでいく手法。発想は好きですけどあまり綺麗にいってなかったですかね。舞台袖高くから役隠しのレインコートが飛んでくるのはシュール。

*1:通称『BIZ』シリーズ3部作。過去の日記参照→id:totte:20061024、id:totte:20061025、id:totte:20061030