ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

白い恐怖

白い恐怖(字幕版)
米/’45年製作/アルフレド・ヒッチコック監督


記憶喪失の男と精神分析医の女が、殺人事件の影を追う。
恋は盲目を地で行く堅物科学者をほほえましく観ていると、だんだんサスペンス色が強くなっていく脚本に引き込まれていく。見た夢の内容が事件の顛末をすべて語っているというのはどうしても眉唾ですが、心の奥の扉を開いていくという分析過程はそれだけで推理モノとして一級品。夢のデザインがサルバドール・ダリだというのも良い意味で気が狂っていて良し。
グレゴリー・ペックの狂気と、乙女のイングリッド・バーグマン