ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「アラバマ物語」

アラバマ物語 [DVD]
米/'62年製作/ロバート・マリガン監督


先日NHK・BSで、米映画協会?が選ぶヒーロー悪役ベスト50が放送されてました。そのヒーロー部門で堂々の第一位に輝いたのが、なんとこの映画の主人公アティカス(グレゴリー・ペック)でした。びっくりしました。
このアティカスという人は、正義感の強い頼れる理想の父親像です。先述の結果からわかるように、たぶん彼はアメリカ中の父親の「こうなりたい」という願望の象徴なんでしょうね。この映画でグレゴリー・ペックはアカデミー主演男優賞を獲得しています。
アティカスの子供である兄妹が多感な時期に、根強く残っている黒人差別や貧富の差を身をもって感じ目撃し、成長していく。そしてそれらの差別や偏見に正面から立ち向かっていく父親。その父と子を結ぶ家族の愛情。この三つがこの映画の大きなテーマだったように感じました。
製作がアラン・J・パクラということもあって結構社会性の強い映画でした。白黒だし。でも約150分と長いですが退屈しません(法廷シーンはちょっと・・・かな)。とても素晴らしい映画だったと思います。