ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「つながせのひび」

日本/公演中(マチネ)/ソノノチ(中谷和代作・演出)


絵本作家を目指す女とそれを見守る男の引っ越し前夜。京都の団体の愛知公演です。
積み重ねてきたなんでもない日常が閉じ込められていく段ボールは、女にとってこれまでを失くしてしまうものだったのかもしれません。夢の辞め時を考えたとしても、ふたりの出逢いは消えないし、幼い頃失くした片方の靴下もお互いを探し続ける。モノローグや回想は作品に不釣り合いで会話の中で描いてほしかった。救われるのは引っ越しの箱は必ず開かれるということ。
豊島祐貴と藤原美保。