ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「モノロオグ」

日本/公演終了/長久手文化の家(岸田國士作、藤島えり子演出)


別れの挨拶もなくいなくなった愛する人の部屋を訪れた女の独り言。文化施設のロビーにての無料上演です。
出逢いから現在までを脈絡なく垂れ流す45分程度の一人芝居。公共空間のフリースペースでの上演に果たして適した戯曲選択だったのかしら。男がいないことで、その存在感は逆に強まる一方、残り香レベルの形跡は女の曖昧な記憶も浮かび上がらせる。広がりをもつ場所での上演では、この輪郭がぼやけてしまったように感じました。
不幸を背負うと抜群の藤島えり子。少し暗すぎたか。