ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「走れメルス〜少女の唇からはダイナマイト!」

日本/'04年公演/NODA・MAP(野田秀樹作・演出)


以前に観た感想は過去の日記からどうぞ(→idtotte:20061218)。野田秀樹の初期作品にして人気作です。
精悍な下着泥棒と青春歌集を読む女が、燃える角砂糖の向こう岸を眺める。こちら岸で黄色と叫ぶと向こう岸ではみどりと聞こえる。向こう岸ではアイドルが逃げ出した花嫁と戦艦に乗り海を渡る。主が死ぬと部下にするのメルス。野田特有の言葉遊びが初期の荒々しさとともに青春を駆け抜ける心地よさにうっとりします。少し大味に思えるのは、夢の遊眠社をNODA・MAPとして捉え直したからかしら。
中村勘太郎(現・勘九郎)がはつらつ。河原雅彦が良い。