ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「キル」


日本/公演終了/大阪市立大学劇団カオス(野田秀樹作、友松門左衛門(友松拓也)演出)


劇作家・野田秀樹によるNODA・MAP初期の傑作。過去に初演版を映像で、関西学院大学演劇グループSomething版を劇場で観ており、今回は大市大の劇団カオスが上演したものとなります。
スタッフワークの横の調整がまったくされていないように感じました。演出はこの芝居をどこへ持っていきたかったのかさっぱりわからず。舞台装置のクオリティは高いのですがそれを活かした場面はなく、果てしなく広がるモンゴルの草原と突き抜けるような青空という作品の持つ壮大なスケールが完全迷子に。そしてファッション業界の話でのあの衣装レベルは残念。音響については言うまでもない。危機感をもった向上が望まれます。
役者。テムジン役みやっち、チャラいイケメンにはそれ相応のバックアップが必要だったと思います。もっとギラギラして欲しかった。結髪役ワンダフル山崎がムラもあれど面白い。