ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「朝日のような夕日をつれて2014」


日本/公演中(マチネ)/KOKAMI@network(鴻上尚史作・演出)


第三舞台」解散で二度とないと思われた伝説の作品、まさかの紀伊国屋ホール50周年記念公演として17年振りの再演。僕のオールタイムベスト念願の観劇となります。
上演の度に改訂が重ねられた鴻上尚史のすべてともいえる代表作。共通の流行が生じにくいビッグデータの時代のその先を鴻上がどう描くかが最大の注目点でした。結論、現代の追認と応用に過ぎなかったように思います。台詞にも演技にもギャグにもキッカケにも未来ビジョンにも勢いは無く、情報の洪水に溺れたとは言い難い。しかし、それでも朝日は、朝日でした。テキストの骨格を残して様々な作家が「改訂」した『朝日』を観てみたい。
伊礼彼方と玉置玲央という若手2人のキレッキレの演技のなんと映えること。それに比べておじさん組の物足りなさ。