ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「白ゆき姫殺人事件」

日本/'14年製作/中村義洋監督


化粧品会社の美人OLの殺人事件をめぐり容疑者とされた女を無責任に語る世間と事件の真相を描く。湊かなえの同名小説の映画化です。
"事実"は自在に塗り替えられるし作られるものだという社会の作用が題材。マスコミやネットといったメディアのもつ暴力性について、「白ゆき姫殺人事件」と命名してしまうことでそこにある人と人との関係性は無くなり事件は一般化してしまう、というものとして描いていたように思います。ただ作品としてはどうしても中島哲也の『告白』と比べてしまう。ゆえに平凡な印象。
菜々緒は役に恵まれたかな。容姿それ自体が個性であるという模範みたいな人ですね。