ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「北のカナリアたち」

日本/'12年製作/阪本順治監督


北海道の島の分校に通っていた6人の生徒と教師が、20年近く残してきたわだかまりを解きほぐしていく。湊かなえの短編小説をもとに映画化した松竹60周年記念作品です。
一瞬の出来事がその後の人生に大きな影を落とす。映画の中の彼女らは偶然によってハッピーエンドへと向かうことが出来たけれど、そういう出来事って結構あってそのほとんどが解決できずずっと心に棘として残るんだよなと思ったり。かつての教え子と再会しながら封印していた過去の事件が立体的に甦っていく、のだけれど、そっちはあまりたいした話では無くて。むしろ過去に囚われたままだった若者の「解放」のお話でした。
森山未來がとてつもなく良い。彼に泣かされたといっても過言ではない。