「悪人」

日本／'１０年製作／李相日監督

出会い系サイト絡みの殺人事件に関与した人々の憎しみと救済を描く。吉田修一の同名小説の映画化です。
「悪人」とはなにか。人殺しはいけないことだという１＋１＝２のように単純な包装紙にくるむことはたやすいけれども、そこに「人間」が存在していることを忘れてはならないということでしょう。みんな優し過ぎるから。その過ぎた優しさが一番恐ろしいのに。ただ物語としてはよくある話で、この映画だからこその何かを見出せず、いまいちのめり込めなかったです。
柄本明と希木樹林というベテランがキリッと締める。