ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「頭痛肩こり樋口一葉」

日本/'13年公演(9演)/こまつ座(井上ひさし作、栗山民也演出)


粗筋は初演版の感想をどうぞ(→id:totte:20080120)。旗揚げ公演で樋口一葉の半生を描いた傑作を、こまつ座第100回記念公演として栗山演出およびキャスト一新で上演したものです。
樋口が小説を書いたわずかな期間を当時の女性の生活とたくみに絡ませながら、1シーンを除きすべて盂蘭盆の16日で描き切る。まさに名人芸。過去8演に亘る木村光一演出で定評のある作品を栗山がどう料理するかが問われた今作、群像劇チックだった初演より比較的樋口一葉が目立った印象を受けました。"世間への戦さ"が際立っていたのではないでしょうか。
活躍目覚しい小泉今日子、役の振れ幅は少なそうだけれどやはり華がある。圧巻だった新橋耐子の後釜である若村麻由美も健闘していました。