ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

アニメ「紅の豚」

紅の豚 [DVD]
日本/'92年製作/宮崎駿監督


過去の感想はこちら(→id:totte:20091017)。何度観ても、好きです。
設計士の少女フィオがあれほどの飛行艇乗りのバカどもに愛された理由。そこにあったのが混ぜ物なしの純粋さだったからだと思うのです。戦争が無くても戦争ごっこをし続けざるをえない彼らの弱さを誰が非難できようか。マンマユート団も空族連合も、悪ではなく夢と誇りだけを信じて生きる最善の手段としてその生き方を選んだはず。彼らもまた純粋すぎたのでしょう。だから、惹かれ合う。ホテルの女主人ジーナだってそうです。最愛の人は「女を桟橋の金具くらいにしか考えてない」バカだけど、それでも大人の愛を貫く。純粋じゃなきゃできません。
この映画に出てくる人々はみんな純粋だから「カッコイイ」んです。カッコイイとはこういうことさ。まさに。