ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「世迷言」

日本/公演中/柿喰う客(中屋敷法仁作・演出)


竹から生まれた女の出生の秘密から、種族を越えた交わりの負の連鎖を描く。柿喰う客による現在東京で公演中の最新作をU-STREAMで全編放映する企画を鑑賞しました。
前作『無差別』*1とテーマは同じ。欲望にまみれた異種間による禁忌をえぐりだすその描き方はどこまでもリズミカルかつ様式美。今更感もあるのかもしれませんが、彼らの本公演は「狂言」に近づいているように感じます。それは新作狂言という意味ではなく、「現代の狂言」を体現しているのではないでしょうか。
客演多数。それでも柿を柿たらしめるのは、玉置玲央と深谷由梨香の独特の台詞回しなんだなと。

*1:id:totte:20121005