ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「阿修羅城の瞳」

日本/'00年公演(再演)/劇団☆新感線(中島かずき作、いのうえひでのり演出)


江戸の町に千年の眠りから醒めた鬼が闊歩するなか、人と鬼の悲哀な愛を描く。'03年には再々演が、'05年には映画化もされた「いのうえ歌舞伎」の人気作です。
東京は新橋演舞場、大阪は松竹座という歌舞伎小屋を使って、歌舞伎的技法を取り入れた新感線の「いのうえ歌舞伎」が、主演に市川染五郎という本物の「歌舞伎」界を配し、更にはワキに小劇場で歌舞伎をやる「花組芝居」の加納幸和まで呼んだ、いのうえひでのりの「歌舞伎」への挑戦か、はたまたオマージュか、それとも悲願か。壮大な話を一組の男女関係だけで描き切るのが新感線。前半長いのも新感線。良くも悪くも。
キャラクターの書き分けが散漫な印象。きっとこの作品は連載漫画か連載小説で発表されるのが一番合うと思います。