ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「SHIROH」

日本/'04年公演/劇団☆新感線(中島かずき作、いのうえひでのり演出)


島原天草一揆を題材に、同じ名前を持つ2人の「シロウ」が出会いキリシタンたちと圧政に戦いを挑む姿を描く。生バンドにのせた新感線RXによるミュージカル演劇です。
まさに神童としてキリシタン一揆の中心人物であった天草四郎時貞。そんな彼も暗い過去を背負い奇跡の力を失い"神の御子"と呼ばれることに躊躇い、天性の声をもつ若者シロウに「なぜ自分でないのか」と嫉妬を覚える一人の青年であり、中島かずき得意のヒーロー人間ドラマが展開されます。ただその人間部分をもっと掘り起こしたらもっと面白かったのに。歌は退屈なのでいのうえ歌舞伎の方が好きです。
上川隆也の演技は好きになれない。中川昇教も声はいいけど新感線の主役の顔じゃないですよね。折角のツートップ芝居でしたが不満の残る観後感でした。