ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「焼肉ドラゴン」

日本/'08年公演/鄭義信作、梁正雄・鄭義信演出


大阪の在日朝鮮人の住む区画の一軒のホルモン屋を舞台に、そこで暮らす人々の悲喜こもごもを描く。『その河をこえて、五月』に続く日韓合同公演作品で、その年の演劇賞を総なめにしました。
在日であることは生まれ持った動かせざる事実、しかしそれでも強く生きていかざるをえない。大阪万博前後が時代背景ではありますが、現在にも大なり小なり残っている問題なのでしょう。そんな中どれだけひどいことがあってもどれだけ喧嘩しても、必ずどこかしらに笑顔があるのがステキ。生きることに耐えられず自殺した少年がラストに「でもこの町が好きです」と言う、その理由はそこにあるのだと思います。
日本語と朝鮮語が入り混じっているのですが、劇場では字幕スーパーが流れてたのですかね。