ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「TAKEOFF〜ライト三兄弟〜」

KKP#5『TAKEOFF ~ライト三兄弟~』 [DVD]
日本/'07年公演/K.K.P.(小林賢太郎作・演出)


3人の仕事も年齢も全然違う男たちが力を合わせて飛行機を造る物語。「ラーメンズ」の小林賢太郎プロデュース、通称「K.K.P.」による第5回公演で、「演劇ぶっく」において'07年度演劇ランキング1位に輝いた作品です。
ラーメンズのコントを髣髴とさせるかのごとく、テンポと間が非常に良くて無茶苦茶面白かったです。大空に羽ばたくという男の夢を実現させようとバカをやる男たちの姿はなんとすがすがしいか。現実味に少々かけるところはあるものの、そのキャラクター設定の妙と脚本の巧みさ、そして役者の力で一気に見せる構成には脱帽。途中のストンプもでらかっこよかったです。観客があったかそうでしたね。久々に映像観て「その場にいたかった」と思う芝居でした。
コバケンの芸の素晴らしきこと。そう、彼には"芸"という言葉がよく似合う。彼のキーボードやそろばんでの無駄な指さばきは圧巻。なぜ役者が本業じゃないのか疑問です。久ヶ沢徹の力の抜けたビシッと感も良し。オレンヂも悪くなく、プロデュース公演とは思えない息の合った見事な掛け合いでした。