ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

アニメ「人狼 JIN-ROH」

人狼 JIN-ROH [DVD]
日本/'00年製作/沖浦啓之監督


ヒトになることができない、戦いだけが人生の"狼"の哀しさを描く。Production I.G製作、押井守原作・脚本。押井の実写映画に、この映画のルーツがあるとか。それならば押井が撮れば、とも思いますが、どうやら配給元に難色を示されたみたいです(笑)。監督の沖浦はこれが初監督作品。
押井の趣味的な銃器などの描写も細かいですが、台詞を抑え、映像で観(魅)せる作品に仕上がっています。でもネームバリューからもわかるように、この5年も前に作られた『甲殻機動隊 〜』の方がよく出来てますね。こっちは堅っ苦しすぎるというか、重すぎるというか。救いのない最後も切ない!
声優陣は無名に近い人ばかりですが、無機質な作品だったのも功を奏してか、ちょっと棒読みの気もすれ、ほとんど気になりませんでした。ただ、少女・雨宮圭の声(武藤寿美)は少し違和感あり。もっと落ち着いた声の人の方がよかったかな。