アニメ「千年女優」

日本／'０１年制作／今敏監督

最新作『パプリカ』の公開も迫っている、今最も期待されているアニメ監督の一人、今敏監督の第二作目です。生涯ただ一人の人を想い続けた女優・藤原千代子の一生を、彼女の回顧談という形で描く。各国の映画賞を受賞したこの作品、その年のアカデミー賞にノミネートされた、という情報も一部出回っていたようですが、"アニメ界のアカデミー賞"「エニー賞」ノミネートだそうで。それでも凄いことなのですが。
千代子の現実の体験と撮影されていく映画中の物語が時代･年代･舞台をビュンビュン飛びこえながら、複雑に交錯するストーリーは、現実と"幻想"の区別があいまいな不思議な空間を創り出しており、とても魅力的な世界観を味わえます。しかし、観る方は大変ですわ。あまり深く考えず、自分も物語の登場人物だと思って観るのがいいかも。個人的にはツボな映画でした。マッドハウスのハイクオリティな映像も眼福♪
そして賛否両論ある問題のラストの台詞。私は、無かった方がよかったなあ。「だって、私･･･」で終わってほしかったです。