ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

四畳半タイムマシンブルース

日本/’22年製作/夏目真悟監督


夏の京都の四畳半で巻き起こる今日と昨日の時間旅行。森見登美彦の小説「四畳半神話大系」と上田誠の戯曲「サマータイムマシン・ブルース」が混ざり合った同名小説のアニメ化作品を再編集した映画版です。(ややこしい)
つまりは公式による本気の二次創作。原作小説も読みましたが、映画の方が楽しめました。湯浅政明の常軌を逸したポップさは無いけれど、設定が変わっても成り立つ上田戯曲の完成度と、設定が変わっても魅力的な森見キャラクターが相まって、暑苦しくてくだらなくて爽快な青春ムービーとなり。本広克行による戯曲の映画版へのオマージュもあってファンは嬉しい。
製作のサイエンスSARU(湯浅はコンセプトでクレジット)、キャラクターデザインの中村佑介、主題歌のASIAN KUNG-FU GENERATION、脚本の上田誠、そして声優陣は『夜は短し恋せよ乙女』メンバー&ヨーロッパ企画と勢揃い。