ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「書く女」

日本/'16年公演/二兎社(永井愛作・演出)


貧乏に悩ませられながらも筆に命を捧げた樋口一葉の半生を描く。
何を書くべきか。それは一葉にとってはどう生きるかに直結する。女だてらという言葉に戦いを挑んだ生涯だったのでしょう。女だてらに戸主となり、作家となり、独身を貫く。そんな世間の「だてら」に揺れながら、もがきながら、文字通り魂を削って文字を書く一葉を永井はあえて「女」と称したのが凄い。
黒木華は怪優・白石加代子の座を奪う勢い。