ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「トゥルーマン・ショー」

トゥルーマン・ショー(通常版) [DVD]
米/'98年製作/ピーター・ウェア監督


テレビ番組の企画で生まれてからずっとセットの街の中で生活してきた男が真実に気付き始める姿を描く。あの「北の国から」の純と蛍の成長を文字通りビッグスケールで描いたような作品です。
海から何から丸ごと街を作って膨大なテレビカメラとエキストラを動かし、男の私生活を24時間流し続けるテレビ番組。なんという途方もないことを考えるのかと。その発想でもう映画として勝ったも同然です。大きな穴もあったりしてそれまでバレてない設定はちょっと納得しかねますが、それよか現代のテレビ社会への風刺と子育てへの問題提起なんかもありながらの立派なエンターテイメント作品であることが嬉しい。
ジム・キャリーの屈託のない笑顔には、安心すると同時に痛烈な皮肉を感じます。気難しさに混じる大きな父性を演じたエド・ハリスが光る。