ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「ヒトラー〜最期の12日間〜」

ヒトラー~最期の12日間~スタンダード・エディション [DVD]
独/'04年製作/オリヴァー・ヒルシュビーゲル監督


ナチスドイツの総統アドルフ・ヒトラーが自決するまでの12日間を、ナチスに関わった幾人かの視点から描き出す。
独裁者ヒトラー率いる「ナチス」という存在を描き出すのではなく、第2次大戦での敗戦国の首相ヒトラー率いる「ドイツ」という一国家の姿を描いており、当時の生々しい様子が垣間見えた気がします。命令系統の混乱とヒトラーの狂気、盲目的忠誠と未来を見据えた反逆、粗末な命。ただ「よくわからないけど参加した」ことでナチス独裁は「しょうがなかったんだ」と言っているようで、そこだけが疑問。映画としては長時間でありながら一息に観れました。
なぜヒトラーに皆が従ったのか、今の自分としてはそれがよくわからないまでも、この映画に関していえばなんしかのカリスマ性を感じさせるという点でブルーノ・ガンツの演技力の勝利でしょうか。ただ彼と同じくらい周りの人間たちが光ってました。軍医の教授が特にお気に入り。