ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「それでも地球は回っている」


日本/公演中/大阪大学劇団六風館(神田圭祐作・演出)


ナチス・ドイツ独裁下の科学者たちの原子爆弾の研究をめぐる迷いと決断を描く。学生劇団での赤毛モノは初めて観ました。六風館は3年ぶりの観劇。
ユダヤ人が迫害される中、刻一刻と原爆が作られていく過程で科学者たちは何を思ったか。終始正論と言い訳を見ているようで少しゲンナリしました。原発が話題の今何故これを上演したのかという理由を舞台から感じ取りたかったです。「科学」は時代に翻弄される、というテーマはよくわかります。ただガリレオと科学者のダブらせ方は微妙でした。そもそも現在の有力説ではタイトルの言葉は「ガリレオ本人は言っていない」とされています。そうするとこの芝居の仕掛けは根本から崩れてしまうのでは・・・?
舞台とフライヤーは良い。特にフライヤーの出来は観劇する決め手になったくらい、プロと遜色ないです。舞台は釘頭が潰されておらず反射が気になったのが勿体なかったくらい。