ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「まとまったお金の唄」

日本/公演中/大人計画松尾スズキ作・演出)


いまTVドラマや映画を観れば、必ずと言っていいほどこの劇団の団員の誰かが出てます、現在最もチケットの取りにくいと言われる劇団のひとつ、劇団大人計画の本公演新作です。大人計画は初見。出演者をほとんど知ってるってのは観ててやっぱり楽しいです。観客女性率高!!9割はそうじゃないかしら。
正直なところ、唸るほどの話じゃなかったです。「あぁ、そんなこともあるだろうなぁ」くらいの内容。大人計画はムチャクチャ・不条理モノだと思ってましたが、以外にも一本筋に沿ってて結構マトモでした。噂に聞く下ネタも、思ったほど多く・ひどくなかったです。劇中で「子供連れが増えたから」って言ってましたが(笑)
劇中人物よりも、演じる役者本人の魅力に負ぶさってる感じがしました。確かに、今一番脂ののってる阿部サダヲは光ってたし、荒川良々の存在感には圧倒されたけど、それも個人のハナシで役自体にはそんなに魅力が感じられなかったです。
宮藤官九郎市川実和子松尾スズキの3人が絡む某シーンで、松尾が早く出ちゃったのか、芝居特有のあの気まずいとも言い難い妙な雰囲気になっていました。あれは脚本上のモノじゃないでしょう。と思いますが。役者笑ってましたし。松尾自身も笑ってましたし。その時のクドカンの「もう帰れよ!」みたいなアドリブがおもしろかった。こういうのがあるから演劇はやめられません。