ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

マッチ売りの少女

日本/公演中(マチネ)/劇団不労社(別役実作、西田悠哉演出)


晦日の夜、平凡な夫婦の夜のお茶会にストレンジャーが現れる不条理劇。別役の代表作のひとつを大阪の劇団が京都で上演したものです。
以前に映像で観た作品より小劇場風味で、それが効果的だったかというと少し微妙なところ。童話「マッチ売りの少女」を下敷きにしたグロテスクなユーモアがもっとえぐりに来てくれてもよかったのに。余計と思われる付け足しが気になってしまうのが拭えませんでした。外の寒さと室内の暖かさ、社会の寒さと家族の温かさ、そこにあるヒヤリとしたもの。新年より年末に観たい芝居。
夫婦に西田悠哉と宮前旅宇、ストレンジャーに村田千晶とイトヲ。